解剖学実習室における気中ホルムアルデヒド濃度評価と自覚症状調査

書誌事項

タイトル別名
  • Exposure to Formaldehyde during an Anatomy Dissecting Course
  • カイボウガク ジッシュウシツ ニ オケル キチュウ ホルムアルデヒド ノウド ヒョウカ ト ジカク ショウジョウ チョウサ

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説明

医学教育における系統解剖実習においては, ホルムアルデヒドに高濃度で曝露される可能性がある. 解剖学実習における学生および教職員の安全性評価のために, 系統解剖学実習時に環境中濃度測定と自覚症状についてのアンケート調査を実施し, 解剖学実習の環境改善および防備体制などの充実に繋げる基礎データを蓄積することを目的とした. 濃度評価は作業環境測定に準じ, 2,4-dinitrophenylhydrazine(DNPH)含浸シリカゲルカラムに気中ホルムアルデヒドを捕集し, アセトニトリルで溶出後, 高速液体クロマトグラフ(HPLC)にて分離・定量を行った. 解剖実習開始前のホルムアルデヒド濃度の平均値は20〜93ppbであったが, 実習開始後は実習の進展に伴い気中濃度は増加し最高時には1012〜1380ppbを示した. 自覚症状調査においては, 「喉が乾燥する」, 「目がチカチカする」, 「目がかゆい」, 「気分が悪い」, 「疲れている」などにおいて, 普段に比べ解剖学実習室内において有意に高い訴えを認めた.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 26 (3), 337-348, 2004

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (13)*注記

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