スギ人工林伐採跡地に植栽された山引苗の当年消長

書誌事項

タイトル別名
  • Current year survival of wild seedlings planted after clear-cutting of a Sugi (<I>Cryptomeria japonica</I> D. Don) artificial forest
  • スギ ジンコウリン バッサイ アトチ ニ ショクサイサレタ サンインナエ ノ トウネン ショウチョウ

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抄録

岐阜県飛騨地方にある岐阜大学位山演習林内のスギ人工林伐採跡地において,低コスト森林更新の研究の一環として山引苗の植栽試験を行った。山引苗は,主に天然更新稚樹が高密度に分布する林道沿いで採取した(総数392 本,低木7 種,小高木5 種,高木31 種)。その多くは,刈り払いの痕跡が認められたが,地上部に対し地下部が大きく苗の活着に有利であると予想された。植栽当初,98.0% の苗が活着したが,生育期末には61.0% の苗が獣害を受けていた。他の植物に被陰されている苗とされていない苗の獣害率は前者で低かった。植栽当年の生育期末の苗の生存率は92.6% と高く,適度な耐陰特性を有する陰樹の植栽苗を用いれば,針葉樹人工林伐採跡地の森林再生において山引苗を活用できることが示唆された。

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参考文献 (14)*注記

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