特集「外来種と植生管理」 侵略的外来種ハリエンジュ (<I>Robinia pseudoacacia</I> L.) 若齢林の伐採後の刈り取りによる管理

書誌事項

タイトル別名
  • SPECIAL ISSUE “ Nonnative Species and Vegetation Management ” Cutting management of a young forest dominated by an invasive alien species, <I>Robinia pseudoacacia</I> L.
  • 侵略的外来種ハリエンジュ(Robinia pseudoacacia L.)若齢林の伐採後の刈り取りによる管理
  • シンリャクテキ ガイライシュ ハリエンジュ(Robinia pseudoacacia L.)ジャクレイリン ノ バッサイ ゴ ノ カリトリ ニ ヨル カンリ
  • SPECIAL ISSUE &ldquo; Nonnative Species and Vegetation Management &rdquo; Cutting management of a young forest dominated by an invasive alien species, <I>Robinia pseudoacacia</I> L.

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日本の主要河川では,侵略的外来種ハリエンジュの分布拡大が問題となっている。本研究では,埼玉県荒川河川敷のハリエンジュ若齢林の伐採跡地で刈り取り試験を行い,本種の刈り取りによる管理について検討した。2007年 1月に伐採跡地に刈り取り頻度 (年 1~3回) の異なる調査区を 10個設置した。5年間試験を行い,処理間で萌芽再生量の経年変化を比較した。年 1回処理区では開始翌年にすべての調査区で萌芽再生量が増大した。3年目以降は,萌芽再生量は減少傾向にあったが,初年度と大きな差は認められなかった。一方,年 2,3回処理区では,開始翌年から萌芽再生量の減少が認められたことから,刈り取りを継続することで萌芽再生量は抑制できると考えられる。萌芽再生量の減少率をもとに萌芽再生量が 0.1 kg/100 m2となるまでの年数を推定した結果,年 2回以上の刈り取り区では 6~8年間であった。しかし,調査地周辺は明るく開けており,刈り取りを停止すると萌芽が再生する可能性がある。このため,実際にハリエンジュを枯死させるためには作業をさらに数年程度継続する必要があると推察される。

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