肺硬化性血管腫に対する外科切除例の検討

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タイトル別名
  • Surgical Treatment for Patients with Pulmonary Sclerosing Hemangioma
  • ハイ コウカセイ ケッカン シュ ニ タイスル ゲカ セツジョレイ ノ ケントウ

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抄録

肺の硬化性血管腫は比較的稀な腫瘍であり, Ⅱ型肺胞上皮細胞由来の低悪性度腫瘍とされている. 当科において2005から2010年までに経験した8例の肺硬化性血管腫の外科切除例を対象として検討した. 全例女性であり, 年齢の分布は28から83歳の平均50歳であった. 腫瘍径は平均19.3mm(2〜44mm)で, 腫瘍倍加時間の中央値は965日と緩徐な増大傾向を示した. 肺癌2例, 悪性軟部腫瘍の転移1例, 異型腺腫様過形成2例の併存疾患を認めた. 術中迅速病理検査を7例に施行し, 1例では腺癌の診断であった. 当科で経験した8例の臨床的特徴としては, 画像上比較的境界明瞭であり, 増大傾向を示した. 術後経過は良好であり, その後の経過においてもリンパ節転移・他臓器への転移や再発は認めなかった.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 33 (1), 41-45, 2011

    学校法人 産業医科大学

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