ダイアジノン投与マウスに誘導された神経毒性へのTLR4の関与

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タイトル別名
  • Involvement of TLR4 in Diazinon-Induced Neurotoxicity in Mice

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抄録

海馬における神経栄養因子発現に対するトール様受容体(TLR)4の関与を明らかにするためにダイアジノンを投与した正常マウス(C3H/HeN)とTLR4欠陥マウス(C3H/HeJ)を用いて比較検討した. 両マウスにダイアジノンを毎週1回, 3回の投与を行い, 海馬における神経栄養因子産生をリアルタイムRT-PCRで測定した. その結果, C3H/HeNマウスではダイアジノン投与の影響はみられなかったが, C3H/HeJマウスではnerve growth factor(NGF)とbrain-derived neurotrophic factor(BDNF)遺伝子発現の低下が認められた. さらにダイアジノンを投与したC3H/HeJマウスではCCL3ケモカイン遺伝子発現の増加傾向とアポトーシス関連Bax遺伝子発現の顕著な増加が見られた. 本研究結果は, TLR4シグナル経路に欠陥があるとダイアジノン投与の影響を受けやすいことを示唆している.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 34 (1), 1-13, 2012

    学校法人 産業医科大学

被引用文献 (1)*注記

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