小児胆嚢結石症に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術7例の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Review of 7 Cases of Laparoscopic Cholecystectomy for Pediatric Cholecystolithiasis
  • ショウニ タンノウ ケッセキショウ ニ タイスル フククウキョウ カ タンノウ テキシュツジュツ 7レイ ノ ケントウ

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説明

小児胆嚢結石症は比較的稀な疾患であるが,近年増加傾向にあり,成人同様に腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy: LC)が標準術式になってきている.また,当科では,臍部の1ヶ所の創から手術を行う単孔式LCを積極的に導入している.1995年8月から2015年12月までに当科で行った小児(15歳以下)に対するLCの7症例を対象とし,その患者背景,術式,治療成績について検討した.平均年齢は8歳6ヶ月(2歳10ヶ月~15歳10ヶ月)で,男児が5例,女児が2例であった.基礎疾患を脳性麻痺2例,総胆管結石を伴う胆管非拡張型膵胆管合流異常1例,急性リンパ性白血病1例,有口赤血球症1例の5例で認め,基礎疾患を有しない症例を2例認めた.術式はLCのみが5例(内2例は単孔式)で,1例に腹腔鏡下総胆管切開切石術を,1例に腹腔鏡下脾臓摘出術を同時施行した.LCのみの場合の平均手術時間は108(70-140)分(従来式3例では113(70-140)分,単孔式2例では100(90-110)分)であった.術中胆道造影は4例に施行し,3例で省略した.術後合併症は1例に創感染を認めた.単孔式での臍部の皮膚切開は2.0 cmであった.小児胆嚢結石症に対してもLCは安全に施行でき,特に単孔式は整容性に優れている.

収録刊行物

  • Journal of UOEH

    Journal of UOEH 39 (3), 223-227, 2017

    学校法人 産業医科大学

参考文献 (6)*注記

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