過酸化水素によるガス状オレフィンのヒドロキシル化

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タイトル別名
  • Hydroxylation of Gaseous Olefins with Hydrogen Peroxide

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説明

過酸化水素利用研究の一として石油分解により多量に得られるガス状オレフィンのヒドロキシル化をとりあげた。本反応には加圧法が有利と考えられ,均一相において反応が進行することから溶媒の選択は重要であり,第3級ブチルアルコールの場合に好結果が得られた。種々の金属酸化物触媒について検討した結果,四酸化オスミウムが最高収率で相当するジオールを与え,二酸化セレンがこれにつぐ結果を示す。前者は常温で反応するが後者は60~70℃ に加熱を必要とする。反応系中の水の存在はオレフィンの溶解度の低下および過酸化水素の分解を促進するためにジオールの収率を低下させる。<BR>イソプロピルアルコールの気相酸化生成物(過酸化水素のイソプロピルアルコール,アセトン,水の混合溶媒溶液)は四酸化オスミウムを触媒とするとき直接オレフィンのヒドロキシル化に利用できるが,二酸化セレン触媒ではアセトンの酸化がおこりプロピオン酸を生成する。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 63 (1), 110-113, 1960

    The Chemical Society of Japan

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