四塩化ケイ素の水素還元

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タイトル別名
  • The Preparation of High Purity Silicon by the Reduction of the Silicon Tetrachloride with Hydrogen.

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説明

フィラメント上で四塩化ケイ素の水素還元を行い, 原料気体の混合比, 流速, 反応温度, フィラメントの大きさおよび形等がケイ素の収率に及ぼす影響を調べた。その結果, 四塩化ケイ素に対する水素の混合比が25~30までは水素が増すと次第に収率が上がるが混合比が30以上になるとその影響はほとんどなくなり,反応温度が上がると収率はほとんど直線的しに,ま増た加ケイ素の析出面は気体の流れと直角な面内で大きな表面積をもつ方が有効であること等を明らかにした。得られた結果を熱力学的な計算結果および四塩化ケイ素の拡散速度を考慮して検討し,次のような結論に達した。すなわち従来四塩化ケイ素が還元されて二塩化ケイ素が生成し,それが熱分解してケイ素が析出すると報告されているが,少なくとも水素が非常に過剰にあれば二塩化ケイ素が水素で還元される機構が大きい役割を果すものと考えられるので,四塩化ケイ素の水素還元反応により副生物がほとんどなく好収率でケイ素が得られる。<BR>また本研究遂行上必要な四塩化ケイ素蒸気の新分析方法についてもあわせて検討した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 62 (2), 177-181, 1959

    The Chemical Society of Japan

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