広東語倒置文における脱焦点化
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- 李 梓明
- 南カリフォルニア大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Defocalization in Cantonese Right Dislocation
抄録
<p>本論文では,広東語には,文中の要素を終助詞の後に移動させることによって「デフォーカス」を表すような倒置文が存在することを主張する。このようなタイプの倒置文は「脱焦点化」という機能を持つと考えられる。また,統語的な特徴としては,局所性条件と長距離依存関係が見られる。したがって,「デフォーカス」は統語領域の左端へのA’-移動と考えることができる。この構文は,二つの操作によって派生されうる。一つ目は脱焦点化によるA’-移動である。デフォーカスした要素は,左端にあるDefocus Phrase(終助詞より低い最大投射)の指定部に移動する。二つ目は残余要素であるTPの移動である。残余要素TPはFocus Phrase(終助詞より高い最大投射)の指定部に移動する。この残余移動は焦点化と見なすことができる。この提案は,Cheung(2005)が提案したDislocation Focus Constructionを補足するもので,今まで扱っていない倒置文を分析することによって,広東語の倒置文の全貌を捉えることが可能となる。最後に,動詞を対象としている倒置文は,Matushansky(2006)が提案した統語的な「主要部から指定部への移動」の一例であると主張する。</p>
収録刊行物
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- 言語研究
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言語研究 152 (0), 59-87, 2017
日本言語学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680099514752
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- NII論文ID
- 130006292085
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- ISSN
- 21856710
- 00243914
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可