カルボキシル基を含むポリアクリル酸エチルとメラミンの不均一系における橋かけ反応

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タイトル別名
  • Cross-linking Reactions of Poly (ethyl Acrylate) Containing Carboxyl Groups with Melamine in Heterogeneous System
  • カルボキシルキ オ フクム ポリアクリルサン エチル ト メラミン ノ フキンイツケイ ニ オケル ハシカケ ハンノウ

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抄録

カルボキシル基を含むポリアクリル酸エチルエマルジョンと,ヘキサキス(メトキシメチル)メラミンから作成したフィルムの橋かけ反応について研究した。試料にはアンモニアを加えて安定化ずるとともに,pHを一定水準に調整したエマルジョンが使用された。この不均一系における橋かけ反応の研究は,前報の均一系における橋かけ反応と対比して行なわれた。不均一系における橋かけ反応は均一系におけるそれとは異なり,反応の初期に誘導期間が観察された。この誘導期間はpHが高いほど,また熱処理温度が低いほど長かった。誘導期間はエマルジョンの安定化のために加えられたアンモニアに起因し,これが揮散するまでの時間が誘導期間として観察されるものと推定された。カルボキシル基とメトキシ基およびメトキシ基間の縮合反応速度は,誘導期間を考慮すると,不均一系におけるほうが若干はやいようである。しかし,熱処理したフィルムの膨潤的性質は,同一縮合水準で比較すると,縮合率が低いあいだは不均一系のほうがかなり劣っていた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 69 (8), 1545-1550, 1966

    The Chemical Society of Japan

被引用文献 (1)*注記

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