高周波濃度計によるメタノール-水およびエタノール-水2成分系の連続濃度測定

書誌事項

タイトル別名
  • Continuous Measurement of Concentration of Methanol and Ethanol in Aqueous System by Means of High Frequency Apparatus

説明

メタノ一ルあるいはエタノールと水の2成分系について連続的な濃度測定を試みた。実験装置および実験方法はセル講造を除いて既報の場合と同様である。検量線は濃度既知の試料によって検量線を求める作為的方法で求め,またアルコール濃度を決定する標準法として比重法を採用した。メタノール濃度と高周波濃度計応答曲線の関係はやや彎曲した曲線を示すが,エタノールの場合40~80(wt%)において良好な直線性を示し,基準値を定めるエタノール濃度を変えることによって,更に80~100(wt%)まで直線性を拡張し得た。またエタノールの場合は0~50,40~80,70~100(wt%)の三つの検量線を使用した。検量線の標準偏差は,メタノールの場合,準工業計測的な測定法によったため平均1.69%で割合に大きいが,エタノールの場合,平均0.351%でほぼ満足しうる。相対誤差も,測定日を変えて測定したがメタノールの場合で+2.07%~-2.34%,エタノールの場合,検量線の直線性が良好である40~100(wt%)の範囲では,最大-0.6%~+0.7%で一般に良好な結果を示す。温度の補正法として,実験値から簡単な代数的補正を試みたが結果は不満足であった。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 61 (9), 1143-1147, 1958

    The Chemical Society of Japan

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