ビスコース繊維の第1次乾燥過程における結晶性の変化

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Crystallinity of Freshly Spun Viscose Fibres during the Process of Drying.

抄録

紡糸後最初の乾燥,すなわち第1次乾燥によって,ビスコ一ス繊維の結晶化状態が脱水に伴なってどのように変化していくかについて, ヨウ素吸着法より求めたアクセシビリティーの変化を追跡検討した。<BR>その結果,脱水乾燥によるアクセシビリティーめ低下(局限された領域での繊維素の再結晶化,あるいは結晶領域の成長拡大)は,離脱していく水の性質に関係し,いわゆる再結晶化は真の水和水の離脱によってのみ起ること,ならびに水和水の一部である圧縮水( 水分量約 15 % に相当) の離脱により特に著しいことなどを認めた。さらに, 各乾燥温度によってそれぞれ再結晶化のための好適水和度域のあること,その領域は乾燥温度の高いほど低水分側に移ることを知った。そして,特に第1次乾燥処理においては,乾燥温度,乾燥速度のほかに,乾燥終了時の水分残留量が条件の一つとして考慮する必要のあることを知った。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 62 (3), 467-469, 1959

    The Chemical Society of Japan

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