メラミンとホルムアルデヒドとの縮合物の白濁点およびメチレン化反応

書誌事項

タイトル別名
  • Condensation Products of Melamine with Formaldehyde (IV) Clouding Point and Methylene Formation of Products
  • メラミン ト ホルムアルデヒド ト ノ シュクゴウブツ ニ カンスル ケンキュウ 4

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抄録

メラミンとホルムアルデヒドとの縮合物は反応の進行とともに次第に親水性から疎水性へと移行するが,この際の縮合物の性質と縮合物の組成との間の定量的な関係についてはほとんど知られていない。著者はこれらの点について詳細な研究を行った。まず反応条件の異なる多くの縮合物について, これを種々の濃度に水で希釈し, 冷却して透明な溶液が白濁を生じ始める時の温度を測定し,それと縮合物の濃度との関係を求めると,濃度3%付近に頂点を有する山型の曲線がえられる。この頂点の温度を白濁点とすると,<BR>1)白濁点は反応条件に無関係に常に濃度3%付近で現われる<BR>2)白濁点はメチレン化反応の進行とともに高くなる<BR>3)白濁点は縮合物の平均的組成でほぼ示される<BR>4)縮合物に更にメチロール基を添加するとその白濁点は降下する等の性質が明らかとなった。更に白濁点(Tc℃) と縮合物の組成との間に, 縮重合率(P% ), Mに対するF の反応モル比をnとすれば<BR>P≒0.05n(Tc+40)なる実験式が成立することを知った。この他, 従来反応の程度を知る目安として使用されていた混和度と白濁点の間にも簡単な関係の成立することを認めた。<BR>同時にまだ,メチレン化反応の経過を,とくにメチロールメラミンの縮重合という見方で追跡し,反応におよぼす温度,pH,反応モル比の影響について検討した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 60 (12), 1567-1573, 1957

    The Chemical Society of Japan

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