2-ブトキシエタノール合成に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Study on the Synthesis of 2-Butoxyethanol

抄録

酸化エチレン(OX)とn-ブタノール(BA)より2-ブトキシエタノール(BC)を合成する際に触媒を用いる低圧法と無触媒加圧法とがある。著者らは無触媒加圧法にっいて研究を行ないその動力学挙動を検討した。<BR>この反応は逐次並発型の付加反応で, 主反応BCの他に, ブトキシジグリコール(BK),ブトキシトリグリコール(BT)などが副生する。著者らは仕込BA/OXモル比1.65~5.5,温度125~255℃ の無触媒加圧回分反応により得られた実験結果を基とし本反応の反応次数,反応速度定数と温度の関係および活性化エネルギーを算出した。その結果<BR>1.BC合成反応は2次反応と考えられるが,アルコール過剰のため擬1次反応と見なし得る。<BR>2.速度定数のArrhenius式はBC合成反応の場合logkc-2=-1676/T+1.7701,BK生成反応の場合logkk-2=-1990/T+2.1949で仕込BA/OXモル比が3,温度205℃ の場合を例にとり,その速度定数を速度式に適用し,Eu1er法の数値計算を行なって得た反応系内組成物分布の経時変化曲線は実測値と良好な一致を示す。<BR>3.活性化エネルギーはBC,BK各生成反応につき,それぞれ7.7,9.1kcal/molで,すでに報告されている無触媒反応時の約14kca /molといちじるしく異なることを明らかにした。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 66 (7), 941-947, 1963

    The Chemical Society of Japan

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