N-メチロール・アクリルアミドの水溶液重合

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タイトル別名
  • Aqueous Polymerization of N-Methylol Acrylamide

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説明

N-メチロール・アクリルアミドのK2S2O8およびH2O2による水溶液重合,およびこれとアクリルアミドとの共重合の問題について重合速度,重合度(極限粘度)等を検討した。メチロール・アクリルアミドの水溶液重合では,pH4程度以下の酸性においてはゲル化を起すが,中性の場合には特に誘導期にモノマー濃度,触媒濃度,重合温度等の影響が強くあらわれ,また重合度に対する重合率の影響は比較的小さく,イソプロパノールは良好な重合度調節剤である。生成ポリメチロール・アクリルアミド水溶液は電解質類似の粘度的挙動を示し,[η]およびHugginsのk'はpH依存性があり,これはポリマー水溶液の両性電解質的解離により解釈され得る。アクリルアミドとの共重合のr1=2.9±0.4,r2=0.9±0.2であり,10%総モノマーの場合の水溶液共重合速度および生成ポリマーのHugginsのk'はアクリルアミド側で大であり,[η]はほとんど共重合組成により不変である。これよりアクリルアミド側においてはメチロール・アクリルアミド側より重合度が大きいと推察される。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 63 (9), 1631-1635, 1960

    The Chemical Society of Japan

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