N-メチロール・アクリルアミド-アクリル酸エチル乳化共重合体の熱処理による架橋

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タイトル別名
  • Crosslinking of the Emulsion Copolymer of N-Methylolacrylamide and Ethyl Acrylate by the Application of Heat

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説明

アクリル酸エチルに対し10%以内のN-メチロール・アクリルアミドを乳化共重合させたエマルジョンの酸性熱処理による架橋効果,およびその機構を検討した。熱処理温度は100~120℃ が適当であり,ほとんど触媒を必要としない。ポリマー中のメチロール・アクリルアミド含量が増加するとこれに応じて強伸度は増大し,あきらかに架橋効果を示す。ポリマーフィルムの弾性度は一般に良好であり, メチロール・アクリルアミド含有量0.3mol%付近に回復速度の極大点がある。伸長率の回復速度におよぼす影響は低伸長率部分を除き大略一定であり, Voigt模型により説明可能である。ポリマーフィルムの赤外吸収スペクトルには熱処理により特に目立つ変化はないが,酸性触媒および重合触媒の影響とあわせ考えて通常のメチロール基の酸性縮合が架橋反応の主体をなすと推察される。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 63 (9), 1639-1643, 1960

    The Chemical Society of Japan

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