フェノール樹脂成形品の形体安定性に関連する加熱揮発物

書誌事項

タイトル別名
  • Volatile Matters Relating to Dimensional Stability when Phenolic Molded Articles are Heated

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説明

木粉充填材2段法のフェノールホルムアルデヒド樹脂成形材料が吸湿している場合,それから得られた成形品の形体安定性がよくないことは先に報告した。特に加熱条件で使用される際に後収縮と重量減とが直線関係にあるがその重量減の原因たる揮発物が何であるかを明らかにするために実験を行なった。検出実験の結果,成形品の使用限界である120℃での加熱揮発物は水およびアンモニアであり,この中アンモニアは成形材料の吸湿量に関係なくほぼ一定とみなしてよいが, 水は吸湿量とともに直線的に増加していることが認められた。よって成形品の加熱の場合の後収縮のおもな原因は成形品より揮発する水であることが確かめられた。また成形材料の120℃での加熱によって揮発するものは水, アンモニア, フェノールおよびヘキサメチレンテトラミンであることを認めた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 63 (8), 1472-1474, 1960

    The Chemical Society of Japan

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