メタン-水蒸気反応炭素析出におけるプロパンの影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Propane on the Deposition of Carbon on the Reaction of Methane with Steam

説明

メタンガスにエタン,プロパン等を含む場合,最小水蒸気量と,析出炭素量はメタンの場合とどのように異なるか,すなわち,エタン,プロパンの影響を調ベることを目的とした。本報はメタンガスにプロパン10%を含む場合の実験結果である。市販粗プロパンを純度97.16%に精製したものをメタンに10%混合し,既報と同じ方法によって析出炭素を定量した。実験最小水蒸気量はいずれも理論値(Rm)より低く,926℃および816℃ではメタンの場合とほとんど同様であるが,706℃および595℃ではRmとの差が純メタンの場合より少なく,また各温度における混合ガスlあたりの析出炭素量もメタンの場合よりきわめて多く,プロパンを含む場合は炭素析出の起りやすい結果を得た。熱力学および化学量論から理論析出炭素量を計算したところ,Rmをモル比の原点にとって表わすと,メタン単独の場合と全く一致する直線が得られた。この計算結果と実験値を比較し,また炭素析出限界についても考察した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 64 (10), 1770-1775, 1961

    The Chemical Society of Japan

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