Mechanism of Anionic Polymerization of Unsaturated Esters by Lithium Aluminum Hydride Reaction Modes and Polymerization of Crotonic Esters
-
- MAKIMOTO Tsutomu
- 京都大学工学部合成化学教室
-
- MIYAZAKO Takushi
- 京都大学工学部合成化学教室
-
- TSURUTA Teiji
- 東京大学工学部合成化学教室
Bibliographic Information
- Other Title
-
- 水素化アルミニウムリチウムによる不飽和エステルの重合機構-クロトン酸エステルの反応様式と重合-
- スイソカ アルミニウム リチウム ニ ヨル フホウワ エステル ノ ジュウゴウ キコウ クロトンサン エステル ノ ハンノウ ヨウシキ ト ジュウゴウ
Search this article
Description
メタクリル酸メチルの有効なアイソタクチック重合触媒である水素化アルミニウムリチウムの,重合反応機構に関する知見を得ることを目的として,クロトン酸エステルとの反応様式を検討し,あわせて,その高重合性を調べた。モノマーとしてクロトン酸メチル,イソプロピル,イソブチル,sec-ブチルを選び,ガスクロマトグラフィーを使用して反応生成物を調べ,開始段階および生長,停止段階についての知見を得た。重合開始はハイドライドイオンの共役付加によっておこる。このさい併発するカルボニル付加との割合はエステル置換基の影響を強くうけ,共役付加/カルボニル付加はメチル(3/1)<イソブチル(9/1)<イソプロピル(20/1)<sec-ブチル(40/1)の順になる。これはかさだかいエステル基の立体障害のためにカルボニル基の反応性が抑えられるためであり,高重合の容易さも上の順になる。すなわちメチル,イソブチルエステルでは油状の低分子量物のみしか生じないが,イソプロピル,sec-ブチルエステルでは容易にポリマーを生成する。水素化アルミニウムリチウムとクロトン酸メチルをあらかじめ-70℃で反応させた系がクロトン酸エステルのよい重合触媒になることが見出されたが,このものの水による分解生成物を検討することによって開始段階での共役付加生成物が実際に生長の第1段階であることがたしかめられた。また立体障害の小さいイソブチルエステルでは,かなりの割合でカルボニル付加がおこって,生長は急速に停止することがみいだされた。その結果,イソプロピル,sec-ブチルエステルでは共役付加が反復して容易に高重合し,メチル,イソブチルでは高分子量物がえられない。
Journal
-
- The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan
-
The Journal of the Society of Chemical Industry, Japan 70 (2), 199-202, 1967
The Chemical Society of Japan
- Tweet
Keywords
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282680108357632
-
- NII Article ID
- 130004277653
-
- NII Book ID
- AN00080721
-
- ISSN
- 21850860
- 00232734
-
- NDL BIB ID
- 8198091
-
- Text Lang
- ja
-
- Data Source
-
- JaLC
- NDL Search
- Crossref
- CiNii Articles
-
- Abstract License Flag
- Disallowed