水懸濁液中でのポリ塩化ビニルの塩素化過程における塩素化ポリ塩化ビニルの性質の変化

  • 高殿 純雄
    日本カーバイド工業株式会社魚津工揚研究所
  • 吉田 行雄
    日本カーバイド工業株式会社魚津工揚研究所
  • 府川 幸資
    日本カーバイド工業株式会社魚津工揚研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Changes in Some Properties of the Chlorinated Polyvinyl Chloride in the Course of Chlorination

抄録

塩素化ポリ塩化ビニル(PVC)について粘度,密度測定および分別実験を行なった。塩素化PVCはPVCを水懸濁液中で塩素化して得た。塩素化によって[η]は減少するので,塩素化の際に分子鎖の切断が起こっている。切断の程度はCl%が65%をこえると特に著しい。真比重,見掛比重,密度勾配管法による密度はいずれもCl%とともに直線的に増加するが,空隙率は変化しない。密度分布は塩素化によってやや広がるが,四塩化炭素中や粉末のまま塩素化したものよりもかなり狭い。また分別各区分のCl% はほとんど一定である。これらの結果から, PVCの水中塩素化ではP V C粒子の表面状態はほとんど変化することなく,しかもかなり均一に塩素化が行なわれていると考えられる。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 67 (11), 1928-1930, 1964

    The Chemical Society of Japan

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