1,2-エポキシオクタンとグリニャール試薬との反応

書誌事項

タイトル別名
  • Reaction between 1, 2-Epoxyoctane and Grignard Reagents

この論文をさがす

説明

各種エーテル中における1,2-エポキシオクタンとグリニャール試薬との反応について研究した。エーテルよりも塩基性度の強い溶媒としてエチレングリコールジメチルエーテル, テトラヒドロフランを用い, エーテルよりも弱塩基性の溶媒としてn-チルエーテル, アニソールを用いた。グリニャール試薬は臭化メチル, ヨウ化メチル, 塩化エチル, 臭化エチル, ヨウ化エチルおよび臭化イソプロピルから調製して用いた。エポキシドとグリニャール試薬との反応により, 2-アルキル-1-オクタノール(異常開環生成物) ,1-アルキル-2-オクタノール( 正常開環生成物) ,1-アルキル-1-オクタノール,2-アルキル-2-オクタノール(転移生成物) および正常開環, 異常開環のハロオクタノール類が得られた。エポキシドと臭化メチルまたは塩化エチルマグネシウムとの反応では,主として正常開環生成物が得られた。一方,ヨウ化メチルまたはヨウ化エチルマグネシウムとの反応では転移生成物が多く得られた。一搬に,異常開環は弱塩基性の溶媒中で起りやすく,攻撃するアルキル基の立体障害は小さいが,ハロゲンの立体障害は大きい。<BR>エポキシ環の開環方向に影響する要因および開環の機構について検討した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 72 (11), 2401-2404, 1969

    The Chemical Society of Japan

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ