X線透過法による繊維面配向測定法の吟味

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  • Measurement of the Fiber Surface Orientation by X-Ray Transmission Method

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説明

レーヨン製造のさい,微結晶の軸配向のほかに,(101)面の繊維表面に対する配向が期待される。この配向を繊維表面配向,または単に繊維面配向Fiber Surface Orientationと定義した。<BR>(101)面の方位方向のX線干渉強度分布の拡がりをその積分幡β101で,また(101)面のそれをβ101で示すとすれば,D=1-β101101で繊維面配向度が表示されることを述べた。<BR>本報告では,X線透過法を用い,フォルチザンを試料とし,ピンホール等光学系の影響を補正するための物質として温石綿を選び,それぞれの赤道干渉の方位方向強度分布を求めた。その結果これらの分布がGauss分布に近いことが確認された。したがってそれぞれの積分幅をBおよびbとするとフォルチザン干渉の真の拡がりを示す積分幅βは〓で求められることが明らかとなった。<BR>フォルチザンの(101),(101)および(002)のβはそれぞれ7.28°,9.46°および7.97°であり,フォルチザンの(101)面の繊維面配向を確認した。また繊維面配向度としてD=0.23が得られた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 70 (8), 1403-1409, 1967

    The Chemical Society of Japan

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