Studies on Thermal Decomposition of Synthetic Fluor-phlogopite Crystals by X-Ray Diffraction Methods

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  • X線回折による合成フッ素金雲母結晶の熱分解の検討
  • Xセン カイセツ ニ ヨル ゴウセイ フッソキン ウンモ ケッショウ ノ ネツ ブンカイ ノ ケントウ

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天然雲母結晶に対する合成フッ素金雲母結晶 (F2KMg3AlSi3O10) の最も顕著な特徴の一つは耐高温性が優れていることである。 工業材料としてのフッ素金雲母のこの特性を明らかにするための基礎的研究として, フッ素金雲母の熱分解を, X線粉末法, 背面ラウエ法, 透過ラウエ法, 単結晶試料による固定X線回折法および位相差顕微鏡により検討してつぎの結果を得た。<BR>1) フッ素金雲母単結晶は, 加熱温度 1350℃, 保持時間80時間で完全に分解した。一方, 天然金雲母 (マダガスカル産) は 1300℃ , 3時間, また, 天然白雲母 (インド産) は 1100℃ , 3時間で完全に分解した。雲母の大きさはいずれも同じで 5×15mm, 厚さ 0.1mm であった。<BR>2) フッ素金雲母の熱分解による生成鉱物はフォルステライト (Mg2SiO4) とリューサイト (KAISi2O6) であり, また, フォルステライトはリューサイトより先に晶出する傾向があった。<BR>3) つぎの比較的顕著な結晶学的配位関係が母結晶と生成する微結晶子群との間に存在することが認められた。フッ素金雲母 (001)//フォルステライト(010)//リューサイト{100} 等軸晶系<BR>4) 急激な熱分解 (加熱温度1 350℃, 保持時間26時間) の場合には, Topotaxy に近い関係が母結晶とフォルステライト結晶子間に存在すると考えられた。同温度でさらに熱処理時間を延長すると, フォルステライトの粒成長は促進されるが, 同時に配位の程度は弱くなった。

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