β-ホルミルプロピオニトリルの難溶性溶媒を使用するアクリロニトリルのオキソ反応

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タイトル別名
  • Oxo-Reaction of Acrylonitrile in the Solvents which Sparingly Dissolve β-Formylpropionitrile
  • ベータ-ホルミルプロピオニトリル ノ ナン ヨウセイ ヨウバイ オ シヨウ スル アクリロニトリル ノ オキソ ハンノウ

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抄録

アクリロニトリル(以下AN) のオキソ反応において, その生成物であるβ-ホルミルプロピオニトリル(以下β-FPN) の溶解度の小さい溶媒を使用し,反応液を冷却することにより,β-FPNがその下層として溶媒層と分離できることを見出し,この目的のために使用する溶媒およびその他の諸条件について検討した。<BR>各種有機溶媒のβ-FPN溶解度を測定し,アルカン類およびシクロアルカン類は溶解度がきわめて小さいことを認め,これらと他の溶媒との混合溶媒が上記目的のための溶媒として最適であった。溶媒へのβ-FPNの溶解度は分離効率の点からは小さいほどよいが,極度に小さい場合はβ-FPNの二次変化が起こりやすいために収率が低下するので,同溶解度は20℃で1%以上であることが望ましいことを認めた。また,コバルト触媒は活性な形でその大部分が分離された溶媒層に残留しており,この溶媒層はそのまま,または水洗などの処理を施した後,繰り返し使用し得ることを実験的に確かめた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 70 (7), 1168-1172, 1967

    The Chemical Society of Japan

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