シクロヘキサンの液相空気酸化(無溶媒)による二塩基酸の製造

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タイトル別名
  • Preparation of Dibasic Acids by the Liquid Phase Air Oxidation of Cyclohexane without Solvent

抄録

シクロヘキサンの液相空気酸化(無溶媒,1段法)による二塩基酸製造法を検討した。140~150℃,反応圧38atm(0℃換算酸素圧4.5atm)の反応条件で,消費シクロヘキサンに対し,アジピン酸,グルタル酸,コハク酸を合計約60%の収率で得ることができる。<BR>この酸化では初めシクロヘキサノールや,シクロヘキサノンが主として生成し,ついでシクロヘキサン自身の酸化はあまり行なわれないが,中間生成物の酸化は引き続き進行し,二塩基酸が盛んに生成するようになる。二塩基酸としては初めアジピン酸が主として生成するが,次第にグルタル酸,コハク酸の生成割合が大となる。触媒としてはマンガン塩がよく,150℃での最適濃度は0.00~0.003wt%(Mn)程度である。マンガン触媒は酸化の円滑な進行とアジピン酸収率の増大に役立つが,その量が多過ぎると過度のC-C結合切断が起こり,低級酸生成が盛んになる。

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