<I>N</I>-置換-ビス(3-アミノプロピル)アミン誘導体の合成

書誌事項

タイトル別名
  • The Synthesis of <I>N</I>-Substituted-<I>bis</I>(3-aminopropyl)amine Derivatives

この論文をさがす

説明

主鎖に第3級窒素を導入した重縮合体の原料を得る目的で,各種のN-置換-ビス(3-アミノプロピル)アミン誘導体R-N-(CH2CH2CH2NH2)2を合成した。合成法は,第1級アミンとアクリロニトリルのシアノエチル化反応により得られるN-置換-ビス(2-シアノエチル) アミン誘導体を経由して, ラネーニッケルを触媒とし, 加圧水添を行った。側鎖R がn-アルキル基で, 炭素数1~5, 9, 12, 16, 18のものは, ビスシアノエチル化反応の収率が, 原料第1 級アミンに対し,85%以上, 水添による収率は, ジニトリルに対し, 80%以上の収率で得られた。R がベンジル基のものは, ビスシアノエチル化反応が75%,水添90%で得られ,Rがフェニル基,p-トリル基のものは,ビスシアノエチル化反応が,それぞれ54%,82%,水添88%,80%の収率で得られた。合成されたN-置換-ビス(3-アミノプロピル)アミン誘導体をエタノールに溶解し, 電圧, 電導度滴定により, アミノ基の定量を検討した結果, R がn-アルキル基のものは, 第1級,第3級アミノ基の合計された量が, 明確に定量され, R がフェニル基のものは, 第1 級アミノ基のみが定量される。R がベンジル基のものは, 両者の中間的挙動を示すことがわかった。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 68 (1), 232-236, 1965

    The Chemical Society of Japan

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ