メラミンの生成反応および加熱縮合物の加水分解によって生ずる化合物(シアノメラミン,グアニルメラミンおよびシアメルル酸等)の分離定量の検討

  • 滝本 雅祥
    日本カーバイド工業株式会社魚津工場 研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Separation and Determination of Cyanamide Derivatives. X. Separation and Determination Cyanomelamine, Guanylmelamine and Cyameluric Acid and Accompanying Compounds

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抄録

ジシアンジアミドを加熱してメラミンを得る場合の中間生成物として証明されたシアノメラミン,グアニルメラミンを中心に,同時に共存を予想される他の物質との分離定量法を検討し,イオン交換クロマトグラフィーではアンバーライトIR-112を用い,0.01-1N-塩酸で溶離してジシアンジアミド,シアノメラミン,(アンメリン),グアニジン,メレム,メラミン,ビグアニド,グアニルメラミン,メラムが順次分離出来ることを認あた。これらの混合物を同時に吸光光度法で定量する場合には溶解度の極めて小さいメラム,メレムを除去した試料溶液を0.1N-塩酸酸性として236,240,250,257mμの4波長を選んで測定すれば,グアニジン,ビグアニドがほとんど無視でき,ジシアンジアミド,メラミン,シアノメラミン,グアニルメラミンを定量し得る。<BR>またメラミン, メラム, メレム, メロン等を加水分解した際に生ずるアンメリン, アンメリド, シアヌル酸, シアメルル酸の混合物の分離にアンバーライトIRA-411を用いてこれらを吸着させた後, それぞれ0.05~0.1N-,0.5N-,1N -水酸化ナトリウムで溶離を行ない完全に分離できた。<BR>最後にこれまで扱ってきたシアナミド誘導体を一括して, イオン交換樹脂に対する親和性と化学構造の関係を考察した。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 64 (8), 1456-1460, 1961

    The Chemical Society of Japan

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