Thermal Degradation of Poly (a-Cyanovinyl Acetate)

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  • ポリ (α-シアノビニルアセテート) の熱分解
  • ポリ アルファ-シアノビニルアセテート ノ ネツ ブンカイ

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ポリ・α-シアノビニルアセテートを150~800℃の温度範囲で熱分解を行なうと,分解温度250℃附近において急激な重量減少が生じ,電気伝導性は増大する。ガスクロマトグラフィー,示差熱分析,熱天秤分析および赤外線吸収スペクトルの結果より,150℃附近では解重合が,250℃附近では脱酢酸が主として生じ,300℃以上では一部脱シアン化水素反応を伴なうことがわかった。またポリ・α-シアノビニルアセテートのX線回析は2θ=11.5°,2θ=27.5°にブロードなピークを有し,わずかながら配向していることを示している。熱分解物のX線回折では2θ=11.5°のピークは次第に小さくなるとともに,2θ=27.5°のピークは次第に低角度側へずれる。活性炭のX線図との比較より,熱分解物は平面構造をもつことが予想される。これらのことから上述の電気伝導性の増大は次式のように脱酢酸反応の結果(II)を生じ,次いでニトリル基の環化が起こるためであろうと考えられる。熱分解物の電気伝導性は分解温度によって異なるが,ポリアクリロニトリルおよびポリ・α-クロルアクリロニトリルの熱分解物のそれより良好かまたは同程度の値を示した。

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