酸化モリブデン-アルミナ系触媒による n-ブタンの異性化反応

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タイトル別名
  • Isomerization of n-Butane over Molybdenum Oxide-Alumina Catalysts
  • サンカ モリブデン-アルミナケイ ショクバイ ニ ヨル n-ブタン ノ イセイカ ハンノウ

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抄録

n-ブタンの異性化反応を酸化モリブデン-アルミナ系触媒を用いて水素存在下常圧で行ない, その反応機構および触媒の反応への寄与について検討した。反応は, 通常の常圧固定床流通式反応装置を用い, 400℃, GHSV=5~200 の条件で行なった。異性化・分解および脱水素反応が並発的におこり, 異性化および分解反応はL酸点での - 引抜きによるカルボニウムイオンを経由する機構で進行し, 脱水素反応の一部も同じ機構で進行すると考えられる。<BR>反応時において触媒は還元状態で関与している。X線回折の結果からモリブデンは少なくとも4価に還元されており, 還元によって生じた anion vacancy がL酸点として活性に寄与していると考えられる。また, モリブテンは触媒上でアルミナと適当な結合状態で存在することによって活性に寄与しており, アンモニア水に抽出されるような比較的結合の弱い部分が触媒活性の主体を占めている。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 74 (10), 2088-2093, 1971

    The Chemical Society of Japan

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