オレフィンと無水硫酸との反応

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タイトル別名
  • Reaction of Olefin with Sulfur Trioxide
  • オレフィン ト ムスイ リュウサン ト ノ ハンノウ

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説明

C8からC10の鎖状オレフィンを空気で希釈した無水硫酸でスルホン化した。直鎖オレフィンからは,不飽和スルホン酸およびヒドロキシスルホン酸がえられ,二重結合炭素で枝分れしたオレフィンからは不飽和スルホン酸のほかに重合オレフィンおよび重合オレフィンのスルホン酸が生じ,特に2-メチル-ヘプテン-1からは多量の二量体オレフィンのスルホン酸が生じた。不飽和スルホン酸の二重結合の位置は,n-オクテン-1からえたものでは,スルホン酸基に対してβγ位が最も多かったが,反応温度が高くなると炭素鎖内に移動したものが増加した。しかし,n-オクテン-4からえたものはほとんどαβ位であった。また枝分れオレフィンからえられたものはいずれもβγ位であったが,2-メチル-ヘプテン-2からえられたものは例外で大部分αβ位であった。n-オクテン-1およびn-オクテン-4からえられたヒドロキシスルホン酸の水酸基のつく位置は,いずれもスルホン酸基に対しほとんどβ炭素であった。枝分れオレフィンの重合はオレフィンの立体構造に左右され,二量体スルホン酸はオレフィンが二量化し,ついでスルホン化されて生成したものと考えられた。

収録刊行物

  • 工業化学雑誌

    工業化学雑誌 73 (12), 2658-2664, 1970

    The Chemical Society of Japan

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