ダイナトロン型發振器の周波數安定化の理論並に實驗

DOI
  • 林 龍雄
    Physical Institute, Faculty of Science, Osaka Imperial University

書誌事項

タイトル別名
  • Theoretical and Experimental Studies on the Frequency Stabilization of the Dynatron Typc Oscillator

抄録

アノード•ダイナトロン發振器に於て,アノードとLC回路との間にL'なる分布容量の小なるインダクタンスを挿入し,L'と發振回路のインダクタンスLとの間に電磁結合のある場合を特に考ヘ基本微分方程式を立てゝ發振周波數及び發振可能條件を與へる式を誘導した。γ=1[但しγ=(L'/L)]の時に發振周波數を與へる式がダイナトロン發振管の内部負性抵抗の値に無關係である事を證明し,その事から發振周波數が電源電壓の變動に對して安定であると言ふ事が理論的に説明される。次に,發振可能條件を種々の場合に就いて吟味し,從來までの發振可能條件は筆者の誘導した算式の最も簡單な場合として與へた。<br>次に,上記の理論を實驗的に確め,或る程度まで安定し得た事を述べ,完全に安定し得ないのは理論上如何なる假定が實驗の時に滿足されて居ないかを考察し,最後に水晶共振子を二次回路と考へられる樣な回路に於て所謂"Zieherscheinung"に依つて安定せしめる方法の實驗結果を記述してある。

収録刊行物

  • 電氣學會雜誌

    電氣學會雜誌 53 (538), 389-394, 1933

    一般社団法人 電気学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680119800192
  • NII論文ID
    130003434937
  • DOI
    10.11526/ieejjournal1888.53.538_389
  • ISSN
    21876797
    00202878
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ