ヘキサアンミンコバルト(III)硫酸塩溶液の電気伝導度におよぼす圧力,温度の影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Pressure and Temperature on the Electrical Conductivity of Hexamminecobalt(III) Sulphate Solutions

抄録

ヘキサアンミンコバルト(III)硫酸塩,[Co(NH3)6]2・(SO4)3,の希薄水溶液の当量伝導度∧を温度25°~40℃,圧力1~600kg/cm2で測定し,イオン対[Co(NH3)6]・(SO4)+の解離度α,解離定数Kを求めた。∧,αおよびKは圧力とともに増加する。解離にともなうエントロピー変化ΔSは負であり,圧力および温度の上昇とともにその絶体値は滅少する。一方,解離にともなう体積変化ΔVは負であるが,圧力の増加にともなって25℃および30℃ではその絶体笹が増大するが,40℃では圧力の増加とともに減少する。これらの現象は高圧下で溶媒和している水の性質から説明することができる。Δの圧力による増加は25℃および30℃では主としてイオンの易動度の増加に起因するが,40℃では主として解離度の増加に起因する。40℃ではイオンの易動度は圧力の増加につれて減少する。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 87 (11), 1166-1169,A66, 1966

    The Chemical Society of Japan

被引用文献 (1)*注記

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