鉱物および海水中のスカンジウムの定量

書誌事項

タイトル別名
  • Determination of Scandium in Minerals and Sea-Water

説明

鉱物,海水中の微最スカンジウムの定最法について検討した。鉱物試料はフッ化水素酸で処理分解したのち塩酸溶液とし,海水などの水試料はそのままカルシウムを担体として,pH1.8からシュウ酸塩として沈殿させる。このとき微量のスカンジウムは95%以上がシュウ酸カルシウムと共沈する。シュウ酸カルシウムを強熱,酸化物にかえたのち塩酸に溶解,pHを1.5とし,0.2mol/l TTA-ベンゼン溶液でスカンジウムを抽出する。ベンゼン相を1N塩酸とふりまぜ,スカンジウムを水相に逆抽出する。水相をとり,pHを3に調節し,5,7-ジクロルオキシン塩としてクロロホルムで抽出,鉄その他の妨害元素を除く。ついでpHを9.5とし,5,7-ジクロルオキシン塩としてスカンジウムをクロロホルム抽出する,397mμにおける吸光度を測定してスカンジウム量を求める。<BR>本法によって微量のスカンジウムが,希土類元素などの妨害を受けることなく定量できる。数種の鉱物,海水などの試料のスカンジウム含量を求めた。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 84 (4), 336-339,A23, 1963

    The Chemical Society of Japan

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