真孔雀の蕃殖

Description

此口絵第二図版に掲けたのは東京赤坂の自庭内で大正七年の春に孵化した真孔雀 (paro muticus) の雛の発育を示した写真である。第一図 (五日目) にて見らるる如く鶏雛と異り孵化せし時より已に両翼の風切充分発達して延び居るに注意すべきである孵化後即時のものから五日目迄は大差なく其後も非常なる変化なくて十日目 (第二図) に至の僅に頭上の突起状を見るのみで二十日目 (第三図) になって突起が稍々延びて之れが明かに見える様になる。この時已に図にある様に雄は短かい尾羽を拡立せしめて怒れる風を示す (雌の成鳥も怒れる時屡々行ふことがある)。其後は変化至って少なく三十日目位で七翕に緑色羽が見え始める五十日目頃からは全く体羽一変して各羽に横線状を見るに至るのである (第四図五十三日目)。其後は只体形長大となるのみで次第に成羽に移るのである。雌雄の差は只体の大小のみで一年後の秋に至って始めて雄の長き上尾筒が出現するのである。(「鳥」第一号二六頁参照)。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680124725248
  • NII Article ID
    130003605884
  • DOI
    10.3838/jjo.3.a7
  • ISSN
    18819702
    00409480
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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