<sup>234</sup>U/<sup>238</sup>U比の測定

  • 阪上 正信
    Departmento f ChemistryF, aculty of Science, KanazawaU niversity
  • 橋本 哲夫
    Departmento f ChemistryF, aculty of Science, KanazawaU niversity

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on <sup>234</sup>U/<sup>238</sup>U Ratio in Natural Samples

抄録

試料から分離したウランについて,234U/234U比(γ:eU単位の比,α放射能比)を,αとβの放射能の関係から求める方法と,αスペクトルの解析から求める方法を検討した。αスペクトルによる238U/234U比の測定はラジウムとトリウムにより妨害を受ける。ウランの放射化学的精製が完全であることを確認するために,UX1溶液または娘諸核種を含むMsTh1溶液をトレーサーとして加えた。天然水中のウランはリン酸アルミニウムと共沈後,硝酸溶液から酢酸エチルで抽出,水で逆抽出したのち8N塩酸溶液としDowex 1 樹脂に通す。洗液(8N塩酸)中のトレーサーの放射能測定により,トリウムの完全除去を確認する。0.1N塩酸で溶離したウランを酢酸アンモニウム緩衝液からステンレス板上に電着して測定試料とした。αスペクトルによる方法を用い,島根県池田鉱泉周辺,鳥取県三朝温泉などの放射能泉,ウラン鉱床坑内水,ウラン鉱石についてγの測定を行ない,浅原鉱泉γ=1.6などの値を得るとともに,それらの値の地球化学的意味を考察した。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 85 (10), 622-627,A50, 1964

    The Chemical Society of Japan

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