書誌事項
- タイトル別名
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- Separation of Thorium by using Fluoboric Acid as a Precipitant
説明
ホウフッ化水素酸はガラスを腐食せず,安価なうえ,金属イオンと反応して生ずる沈殿は一般にロ過しやすい利点を有している。この特性に着目し,ホウフッ化水素酸によるトリウムの分離法について検討した。種々の金属/オンを含む0.67N硝酸酸性溶液に5%ホウフッ化水素酸を加え,沈殿の生成状況を観察したところ,トリウム,希土類元素(III)は沈殿するが,ジルコニウム(IV),ウラン(VI),ストロンチウム,鉄(III),ルテニウム(III)およびセシウムは沈殿しなかった。そこで,トリウムの沈殿状況およびトリウムの沈殿への種々の金属イオンの共沈状況について,放射化学的方法により詳細に検討した。・種々の条件におけるトリウムの沈殿率とトリウムへの種々の金属iオンの共沈率について検討した結果,トリウムの濃度2.6mg/ml以上の2N硝酸酸性溶液において5%ホウフッ化水素酸を加え,10分間放置し,沈殿を分離した場合,トリウムの沈殿率98%以上に対し,セリウム(III)の共沈率は約6%,ジルコニウム,ルテニウム(III),セシウム,ストロンチウムおよび鉄(III)の共沈率は2~3%と満足すべき結果が得られた。
収録刊行物
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- 日本化學雜誌
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日本化學雜誌 84 (8), 632-635,A42, 1963
The Chemical Society of Japan
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680132526848
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- NII論文ID
- 130003510608
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- ISSN
- 21850917
- 03695387
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可