黄血塩標準溶液によるジルコニウムの容量分析

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タイトル別名
  • Volumetric Determination of Zirconium with a Stan dard Solution of Potassium Ferrocyanide.

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説明

ジルコニウムの定量分析法として黄血壌の標準溶液を用い,ニトロソーR塩の飽和水溶液をジルコニウム塩溶液に加えることにより,生成するジルコニウムーニトロソーR錯塩の赤色溶液を内部指示薬とする沈殿滴定法を検討した。陽イオン交換樹脂により精製したジルコニウムの硝酸酸性溶液をマイヤーフラスコに取り,ガラス電極pHメーターにより,ph約0.9に調節したのち,蒸留を加えて溶液全体を約50mlにした。ついでニトロソーR塩の飽和水溶液を0.25~0.5ml加えて,ジルコニウムーニトロソーR塩の水溶性赤色錯塩を生成させたのち,しばらく放置して錯塩生成反応を完結させ,ついで20°~25℃に温め,o.05mol/J黄血塩標準溶液でミク0ビュレットを用いて滴定した¢ ニトロソーR赤色錯塩の脱色により溶液が黄色となったところを終点とした。本法ではpH範囲は0.4~1.1,ニトロソーR塩水溶液の添加量は約0.25~0.5ml,液温は15°~30°,放置時間は5~20分の滴定条件で17.99~3.60mgZr6+/50mlのジルコニウムを0.3%の実験誤差範囲内で定量することを得た。黄血塩溶液およびジルコニウム塩溶液と酸化,還元反応および沈殿生成反応を生ずる共存イオンは妨害となる。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 82 (6), 699-703, 1961

    The Chemical Society of Japan

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