α-オレフィンスルホン酸ナトリウムの二三の物理化挙的性質

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タイトル別名
  • Some Physicochemical Properties of Sodium α-Olefinsulfonates

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説明

一連のα-ナレフィンスルホン酸ナトリウム(AOS)について,溶解性,油溶性色素可溶化能などの物理化学的性質を炭化水素鎖長やその構造に関連して検討した。AOSは,その合成過程に二つの反応径路があるために.一般にはアルケンスルホン酸塩とヒドロキシアルカンスルホン酸塩のほぼ1:l混合物である。検討に用いたAOSは,通常のアルケンスルホン酸塩とヒドロキシァルカンスルホン酸塩の比をもつ単一炭化水素鎖AOSと混合炭化水素鎖AOS,およびアルケンスルホン酸塩を多く含むAOSおよびヒドロキシアルカンスルホン酸塩を多く含むAOSである。水への溶解性は,炭化水素鎖長にいちじるしく影響され,しかも炭化水素鎖長分布の形にも影響される。アルケンスルホン酸塩の溶解性はヒドロキシアルカンスルホン酸塩のそれよりはるかに悪い.これはアルケンスルホン酸塩が炭化水素鎖にトランス形の二重結合をもつことで説明できる。油溶性色素エローOBに対する可溶化能は炭化水素鎖長に依存するが.AOSの水溶性が十分な場合には鎖長分布の形にはあまり影響されない。アルケンスルホン酸塩とヒドロキシアルカンズルホン酸塩の可溶化能は炭化水素鎖長一定で比較すると差がある。表面張力,起泡性,臨界ミセル濃度などのデータも合わせて報告した。

収録刊行物

  • 日本化學雜誌

    日本化學雜誌 91 (6), 534-539, 1970

    The Chemical Society of Japan

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