仏教系生保の破綻について

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書誌事項

タイトル別名
  • Failure of Life Insurer by the Buddhist Communities
  • -In the Case of Nissyu Life Insurer-
  • -日宗生命破綻を中心に-

抄録

わが国では,明治20年代後半から30年代にかけて,世界の保険業史上でも珍しい,宗教教団が関与した生命保険会社が設立された。しかし,そのほとんどは明治期に破綻や解散,合併によって,その歴史に幕を閉じている。これらの中には,教団が設立や経営に関与したものと,僧侶個人が関与した会社がある。本稿では,このうち前者の破綻理由に,教団が関係しているが故の破綻要因があったのではないかと仮説を立て,日宗生命を中心に六条生命,真宗信徒生命と比較し分析した。その結果,経営者の教団内での地位の高さが,彼らの規律づけを困難にし,一般の事業会社とは異なり,出資比率の多寡だけでなく,宗教的な地位や教団内での地位が発言力に影響していたことも破綻の一因であると結論づけた。

収録刊行物

  • 保険学雑誌

    保険学雑誌 2010 (610), 610_17-610_36, 2010

    日本保険学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680139397888
  • NII論文ID
    130003375438
  • DOI
    10.5609/jsis.2010.610_17
  • ISSN
    21855064
    03872939
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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