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- 伊藤 公雄
- 大阪大学
書誌事項
- タイトル別名
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- “Roots” and Perspectives of Cultural Studies
- カルチュラル スタディーズ ガ トイカケル モノ
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説明
「カルチュラル・スタディーズとは何か」。この問いかけに対して、簡略に語ることはむずかしい。というのも、この研究スタイルはひとつの声で語ることがないし、またひとつの声で語ることができないからだ。また、ここには、二〇世紀後半の多様な知的潮流や政治的な流れが合流しているからでもある。本稿は、こうしたカルチュラル・スタディーズの輪郭を、その来歴を溯って描く試みである。カルチュラル・スタディーズの背後には、1960年代のニューレフトの影響が明らかに存在している。と同時に、イギリスにおける文化主義との結び付きもまた明らかなことだ。さらには、構造主義やポスト構造主義といった現代の思想潮流の積極的吸収も、この研究スタイルの特徴だろう。また、カルチュラル・スタディーズの登場は、グローバライゼーションやポストモダンと呼ばれる現代社会の変容とも密接に関連している。カルチュラル・スタディーズの輪郭を探るなかで、カルチュラル・スタディーズが、私たちに、つまり、社会学に何を提起しようとしているのかについて考えてみたい。
収録刊行物
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- 理論と方法
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理論と方法 15 (1), 75-88, 2000
数理社会学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680142028672
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- NII論文ID
- 110000511787
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- NII書誌ID
- AN10096921
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- ISSN
- 18816495
- 09131442
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- NDL書誌ID
- 5443412
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可