民放地方テレビ局における「地域密着」業務の現状と課題

  • 橋本 純次
    東北大学 大学院情報科学研究科 後期博士課程

書誌事項

タイトル別名
  • Community-based Services of Japanese Local Commercial TV Broadcasters
  • 民放地方テレビ局における「地域密着」業務の現状と課題 : 制度的同型化を端緒として
  • ミンポウ チホウ テレビキョク ニ オケル 「 チイキ ミッチャク 」 ギョウム ノ ゲンジョウ ト カダイ : セイドテキ ドウケイカ オ タンショ ト シテ
  • 制度的同型化を端緒として
  • Starting from the Perspective of Institutional Isomorphism

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抄録

<p>本稿は、制度的同型化の視座による現状分析とアンケート調査をもとに、民放地方テレビ局が自身の存在意義として捉える「地域密着」業務を行う際に直面している課題を明らかにするものである。制度的同型化の観点から、地方局には、その所在する県域において独自性を獲得するためのインセンティヴが働く。また、地方局には、「地域密着」に関する共通認識が存在している。しかしながら、規模の大きくない地方局では、住民ニーズや、受容様式の把握について、その限界を認識しながらも、視聴率分析のような、従来型の手法に頼らざるを得ない。そのため、地方局が経営判断をする際に前提となる、県域における独自性の自己評価が困難となっている。</p><p>そうだとすると、地方局をめぐる放送政策が効果を発揮するためには、構造規制緩和のように、経営基盤の安定化を志向する制度改正と、地方局による県域住民の実情把握を可能にする政策が同時になされる必要がある。</p>

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