教科による情報活用能力育成と「図書館利用指導」の比較-教師用教科指導書の記述を手がかりとした分析-

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  • キョウカ ニ ヨル ジョウホウ カツヨウ ノウリョク イクセイ ト 「 トショカン リヨウ シドウ 」 ノ ヒカク : キョウシヨウ キョウカ シドウショ ノ キジュツ オ テガカリ ト シタ ブンセキ

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抄録

本研究は,司書教諭や学校司書が行おうとする学校図書館利用指導の内容が,既存の教科の中でどのように取り扱われているかを明らかにすることによって,情報活用能力育成における利用指導の独自性や意義について論じることを目的とする.教師用指導書から,情報の探索と利用に関する指導内容を示す記述を抽出し,利用指導の内容と比較した結果,利用指導で取り扱う知識・技能は,「教科でも同じように取り上げられているもの」,「一部が教科でも指導されているもの」,「教科では取り扱われていないもの」の3つに分類できることが分かった.利用指導は,生徒が自ら情報を探し出すこと,多様な情報源の特徴を生かして利用すること,適切な形で記録を取ることに焦点を合わせており,教科とは異なる指導領域を有している.このような知識・技能は探究的な学習において求められていることから,学校図書館と教科が連携して情報活用能力の育成に当たることは,教育的に大きな意義があると確認できた.

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