ラマン効果によるエタン,プロパン,ブタンの誘導體の分子内部廻轉の研究

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Internal Rotation of Ethane, Propane and Butane Derivatives by the Raman Effect

この論文をさがす

説明

分子内部廻轉軸を有する化合物,即ち1-クロルプロパン, 1-ブロムプロパン, 1-ヨードプロパン, 1-ブロムブタン,エチレングリコル,エチレンクロルヒドリン,エチレンブロムヒドリン,エチレンヨードヒドリンの液體及び固體に於けるラマン・スペクトルを撮影し大體に於て固體のラマン線の數は液體の線の數の約半分になる事を見た.液體に於ては自由廻轉軸の爲に二種の形態が混じて居り,固體になると格子力の爲に一方の形態のみが殘存すると考へると上の事實が一應簡單に説明される. (但しエチレンヨードヒドリンの實驗結果は他のものと少し異つてゐた.)此の外1-ブロムプロパンとエチレンクロルヒドリンの溶液のラマン・スペクトルより溶媒分子の影響及び分子内原子相互間の作用を推論し,これより上記化合物の液體及び固體に於ける可能な形態を推定した.

収録刊行物

  • 日本化學會誌

    日本化學會誌 60 (10), 1010-1019, 1939

    The Chemical Society of Japan

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ