グリースの潤滑性能に対するカーボンナノホーンの添加効果

  • 小林 克則
    東京都立科学技術大学大学院システム基礎工学専攻
  • 広中 清一郎
    東京都立科学技術大学大学院システム基礎工学専攻
  • 田中 章浩
    産業技術総合研究所 ナノカーボン研究センター
  • 梅田 一徳
    産業技術総合研究所 ナノカーボン研究センター
  • 飯島 澄男
    産業技術総合研究所 ナノカーボン研究センター 名城大学理工学部材料機能工学科 科学技術振興事業団 国際共同研究事業ナノチューブ状物質プロジェクト 日本電気(株)
  • 湯田坂 雅子
    科学技術振興事業団 国際共同研究事業ナノチューブ状物質プロジェクト 日本電気(株)
  • 糟屋 大介
    名城大学理工学部材料機能工学科 (現在)日本電気(株)
  • 鈴木 雅裕
    産業技術総合研究所 ナノカーボン研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Additive Effect of Carbon Nanohorn on Grease Lubrication Properties

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抄録

新しいナノカーボン材料であるカーボンナノホーン(CNH)が最近様々な産業分野において注目されている。本研究では,このCNHをグリースに添加した場合に,焼き付きや摩耗に関してどのような特性が得られるかを調べた。グリースにはリチウム石けんグリースを用い,添加物にはCNHおよび熱処理したナノホーン(NT-CNH)のほかにグラファイト,クラスタダイヤモンド(CD),グラファイトクラスタダイヤモンド(GCD)を用いた。試験はFalex型摩擦試験機により行った。いずれの添加物の場合にも添加により焼き付き荷重は増加した。CNH添加グリースの場合,CDおよびGCDを添加したグリースの場合と同程度かより優れた耐焼き付き性を示したが,耐摩耗性に関しては添加の効果は見られなかった。一方,HT-CNHに関しては,1 mass% だけグリースに添加するだけでも,CDやGCDを添加したグリースの場合よりも優れた耐焼き付き性を示した。さらに,HT-CNHを添加したグリースでは耐摩耗性も明らかに向上した。添加量が多くなると,グラファイト添加グリースが最も良い耐焼き付き性を示した。<br>

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