リヒター症候群の犬の1例

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  • Richter’s Syndrome in a Dog

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説明

1年前に行った骨髄生検および骨髄中のリンパ球のクローナリティー検査でB細胞性慢性リンパ性白血病と診断したシーズーは,メルファランとプレドニゾロンによる化学療法で臨床的寛解が得られ,第117病日の休薬後も良好に推移していた。12歳1カ月齢時の第382病日に体表各所のリンパ節腫大および喘鳴を主訴に来院した。リンパ節の針吸引生検ではリンパ系の未分化な芽球細胞の増殖が認められ,そのリンパ球のクローナリティー検査ではIgHのクローン性再構成が確認されたことからB細胞性高悪性度多中心型リンパ腫と診断した。このことから,慢性リンパ性白血病から高悪性度リンパ腫への移行であるリヒター症候群と診断した。慢性リンパ性白血病発症時とリンパ腫発症時のそれぞれのリンパ球クローナリティー検査で得られたPCR産物のシークエンス解析を行い比較検討したところ,両者の塩基配列が異なることが判明した。

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