IgA 天疱瘡の1例

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タイトル別名
  • A Case of IgA Pemphigus

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説明

76歳,女性。3年前から四肢に紅斑と小水疱が出現した。近医にてプレドニゾロンの内服で加療されていたが,水疱と紅斑の新生が抑えられなくなってきたため当科を受診した。初診時には下肢に大小の褐色局面が散在し,一部には痂皮があり辺縁に小水疱と膿疱を認めた。小水疱が環状に配列するいわゆる“ひまわりの花弁状配列”を呈していた。粘膜病変は認めなかった。膿疱部の病理組織検査では表皮中層から下層にかけて好中球による膿疱を認め,真皮上層にも好中球の微小膿瘍を認めた。蛍光抗体直接法では表皮全層の表皮細胞間に IgA の沈着を認めた。Intraepidermal neutrophilic dermatosis 型の IgA 天疱瘡と診断し,DDS 50mg/日の内服を追加したところ皮疹は色素沈着を残してすみやかに軽快した。

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 9 (2), 137-140, 2010

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

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