ギ酸からの実用的な水素製造を目指したシリカ担体上へのイリジウム錯体触媒の固定化と特性評価

  • 眞中 雄一
    (国研)産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター
  • 姫田 雄一郎
    (国研)産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター (国研)産業技術総合研究所 創エネルギー研究部門
  • 松本 秀行
    (国研)産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター
  • 難波 哲哉
    (国研)産業技術総合研究所 再生可能エネルギー研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Immobilization and Characterization of SiO<sub>2</sub>-supported Ir-complex Catalyst for Practical Hydrogen Generation from Formic Acid
  • Immobilization and Characterization of SiO₂-supported Ir-complex Catalyst for Practical Hydrogen Generation from Formic Acid

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説明

<p>均一系触媒の触媒能と固体触媒の扱いやすさを併せ持つ固定化イリジウム錯体触媒によるギ酸の脱水素反応による水素製造の研究を行った。触媒固定化の過程は走査電子顕微鏡,赤外分光光度計,窒素吸着等温線によって分析された。これら固体触媒に用いる分析方法は,固定化触媒の分析にも適していることが示された。固定化触媒を用いた水素製造においては,固定化触媒の活性化エネルギー(Ea = 72.5 kJ mol−1)は均一系の触媒と同じ値(Ea = 72.1 kJ mol−1)となった。しかし,固定化触媒の触媒反応速度は,均一系触媒の70 %となった。これは触媒の衝突頻度の減少が原因と考えられる。ゼータ電位測定の結果から,固定化触媒は反応溶液中で安定分散できないことが示された。効率的な触媒反応のためには,撹拌技術の検討を行う必要があると考えられる。固定化触媒は実用的な水素製造への有望な技術であるが,さらなる研究が求められる。</p>

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参考文献 (17)*注記

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