足底部熱傷瘢痕癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Squamous Cell Carcinoma Arising from Burn Scar on the Sole

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説明

38歳,男性。1歳時に掘炬燵で両足底に熱傷を負い3ヵ月後に瘢痕治癒した。37歳時,左足底の熱傷瘢痕上にびらんを生じ軽快しないため,10ヵ月後に当科を受診した。現症:両足底から足縁に熱傷瘢痕が認められ,左踵部に鶏卵大と拇指頭大のいずれも表面顆粒状の結節を伴う暗紅褐色の紅斑・びらん局面が隣接して認められた。熱傷瘢痕癌を疑い2カ所より生検した。病理組織所見:びらん部では辺縁に表皮内癌の所見を伴い,これと連続性に腫瘍胞巣が認められ,結節部では癌真珠を伴う胞巣が浸潤性に増殖していた。有棘細胞癌と診断し,瘢痕部を含め拡大切除・分層植皮術を施行した。術後3年を経過するが再発はない。

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 3 (1), 47-50, 2004

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

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