残油水素化脱硫触媒の再生技術

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  • Regeneration of Residue Hydrodesulfurization Catalyst

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抄録

残油水素化脱硫触媒は,年間使用量も多いため,その再生利用は非常に重要であるが,再生条件が過酷であることと,触媒上に堆積したバナジウムの存在により,留出油水素化脱硫触媒と比較して再生は困難である。そこで残油水素化脱硫触媒の再生技術について,留出油水素化脱硫触媒再生との相違,再生メカニズム,商業再生プロセス,再生触媒の構造,物性,活性,バナジウムの影響,再生に好適な触媒改良の観点から概説した。バナジウムは,再生時の活性金属の凝集による活性回復度の低下と担体アルミナのAl2(SO4)への変質による触媒強度の低下を促進している。しかし,残油水素化脱硫触媒の再生においてバナジウムの除去は必須ではないと考えられる。バナジウムは酸化触媒として間接的に再生時のコーク燃焼促進による触媒温度の上昇や,SOxの硫酸への酸化に伴う担体変質を引き起こしている。このため,再生条件と使用済み触媒の物性を適切に管理することや,触媒改良により安定に再生できると考えられる。

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