書誌事項
- タイトル別名
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- Nanoporous Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> Designed as Protective Matrix for Zeolite in Catalytic Cracking
- Nanoporous Al2O3 designed as protective matrix for zeolite in catalytic cracking
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説明
原油の重質化に伴い流動接触分解(FCC)触媒に要求されるコーク生成および金属分堆積による劣化に対する耐性に関して,USYゼオライトとナノポーラスなアルミナ複合触媒を用いて,モデル化合物ヘキサデカン(n-C16H34)の接触分解反応性とコーキングを検討した。バインダーおよびマトリックスとしてナノ多孔性が制御されたアルミナを用いた。単独では小細孔(7 nm)と大細孔(35 nm)を有し,混合後は中細孔(約14 nm)を示す2種類のナノポーラスアルミナを組み合わせた触媒は,単独で中細孔(約14 nm)を有するナノポーラスアルミナを用いた触媒と同様に高い分解活性と低いコーク劣化を示した。USYゼオライトと複合化後の高温スチーム模擬再生テストにおいて,小細孔ナノポーラスアルミナを含んだ触媒は中細孔あるいは大細孔ナノポーラスアルミナを単独で用いた触媒や小細孔ナノポーラスシリカを単独で用いた触媒よりも耐性に優れた。また,小細孔ナノポーラスアルミナを含んだ触媒のもつ優れた耐性は模擬的なバナジウム堆積後でもほぼ維持された。この小細孔ナノポーラスアルミナの役割は,小さなナノポーラスアルミナがゼオライト表面と結合するとともにバナジウムをトラップすることによって,高温スチームとシリカの上では再生時に移動するバナジウムに対してゼオライトおよびその活性を保護していると考えられた。さらに,組み合わせる大細孔ナノポーラスアルミナがニッケルの堆積トラップサイトとなることによって,堆積ニッケル上での脱水素によるコーキングを抑えるとともにゼオライトの活性点を守る働きをすることが分かった。
収録刊行物
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- Journal of the Japan Petroleum Institute
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Journal of the Japan Petroleum Institute 54 (4), 248-257, 2011
公益社団法人 石油学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680166924288
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- NII論文ID
- 10029797394
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- NII書誌ID
- AA11590615
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- COI
- 1:CAS:528:DC%2BC3MXoslCquro%3D
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- ISSN
- 1349273X
- 13468804
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- NDL書誌ID
- 11167687
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可